理事長の部屋

最終更新日:2022.02.10

令和4年度施政方針

 令和4年石巻地区広域行政事務組合議会第1回定例会に、「令和4年度一般

会計予算並びに諸案件」を提案するにあたり、本組合の運営に取り組む施政の

方針を御説明し、議員並びに圏域住民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存

じます。

 さて、東日本大震災の発生から間もなく11年が経過しようとしております

が、復旧・復興の完遂へ向け取り組んできた石巻圏域は、着実に進展し、大き

な成果を得てきたところであります。

 一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により、組織市町においては、感

染症対策と地域経済の活性化の両立を念頭に、限りある財源の有効活用と、持

続可能な財政運営の実現に向け取り組んでいくこととしております。

 本組合といたしましても、石巻圏域の共同処理事業について、必要性・緊急

性・優先性を重視しながら、事業内容を精査し経費の節減に努め、効率的な事

業運営に取り組んでいく所存であります。

 それでは、石巻圏域の今後を見据えつつ、令和4年度本組合の共同処理事業

を実施するにあたり、重点的に取り組むべき施策の考え方について、御説明申

し上げます。

 はじめに、ふるさと市町村圏基金事業でありますが、圏域一体感の醸成を図

る文化振興の一環として、今年度も「おにぎり大使派遣事業」、「社会教育施

設等無料開放事業」、「圏域紹介事業」、「ふるさと探訪ツアー事業」の4つ

の事業を実施し、石巻圏域の将来を担う青少年の人材育成と、東日本大震災か

らの復旧復興が着実に進んでいる姿を圏域内外に発信してまいります。

 「おにぎり大使派遣事業」及び「ふるさと探訪ツアー事業」につきましては、

新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、参加者の健康・安全を第一に考

え、2か年度続けての事業中止決定を余儀なくされましたが、国内外の感染対

策等安全の確保が図られた段階で事業を実施すべく準備を進め、主体性、自主

性を育み国際化に対応した人材の育成を図るとともに、圏域の歴史、伝統、文

化を学び体験する場の提供を行ってまいります。

 次に、介護認定審査会運営事業でありますが、高齢者がそれぞれの住み慣れ

た地域で、自分らしく安心して生活できるよう、介護が必要な高齢者の生活を

支援するため、本事業の果たす役割は、さらに重要なものとなっております。

 介護認定審査会につきましては、公平・公正で迅速な審査判定が求められて

いることから、組織市町と連携して、効率的に介護認定審査会を運営するとと

もに、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策を講じながら、審査体制の維

持に努めてまいります。

 次に、圏域住民の生活に直結する重要な事業であります清掃施設部門の石巻

広域東部、西部両衛生センター及び石巻広域クリーンセンターの3施設の運営

でありますが、東西両衛生センターにつきましては、令和5年度のし尿処理施

設の統合に向けた準備期間の最終年度となることから、東部衛生センターにつ

きましては統合対応整備である各処理槽等修繕を実施し、統合後の安定処理を

継続するため、計画的な施設の運転調整を行ってまいります。

 また、西部衛生センターにつきましては、計画的に閉鎖作業の準備を進めて

まいります。

 次に、クリーンセンターについてでありますが、不具合が確認されているボ

イラ設備水管について、早急に整備を要する水管部分を令和3年度に部分的に

更新を実施し問題なく処理を行っており、令和4年度については、水管更新部

分を含む経過観察を行ってまいります。

 施設の整備手法等につきましては、本年4月に施行される「プラスチック資

源循環促進法」への対応などについて組織市町と協議を行い、令和5年度の予

算編成を見据えながら判断する環境が整った段階で決定してまいります。

 また、石巻圏域の将来を見据え、SDGsの流れや、国・県の施策を踏まえ

たごみ処理行政の在り方について、調査・研究を行い、組織市町と協議してま

いります。

 次に、常備消防でありますが、火災、救急、救助をはじめ、風水害等の自然

災害への対応と火災予防対策に万全を期するため、消防施設や消防装備の整備、

人材の育成を推進し消防力の維持、強化を図り、住民生活の安心・安全の確保

に努めてまいります。

 消防施設の整備につきましては、老朽化が進んでおります河北消防署は、新

築に向け石巻市を事業主体として現在、設計業務が進んでいるところでありま

す。高機能消防指令センターにつきましては、令和7年度を目途に指令システ

ムやデジタル無線の全更新時期を迎えることから、より効果的な整備を検討す

るため、国が推進する消防本部間の連携・協力に基づき、指令業務の共同運用

を隣接する登米市消防本部、気仙沼・本吉広域消防本部と協議を進め、効果的

かつ効率的な通信体制を検討してまいります。

 消防装備につきましては、消防車両更新計画により消防車両5台を更新配備

するほか、必要な装備を整備し、多様化する災害に対応してまいります。

 人材育成につきましては、高度化する消防技術を習得するため、消防大学校、

消防学校、救急救命研修所での研修など、多岐にわたる教養を深め、消防力の

充実に努めてまいります。

 また、未だ収束が見えない新型コロナウイルス感染症につきましても、救急

活動をはじめ消防業務全般にわたり、感染対策を徹底し業務を継続してまいり

ます。

 以上が、令和4年度における広域行政事務組合としての主な取り組みの概要

であります。

 議員各位並びに圏域住民の皆様におかれましては、広域行政事務組合の運営

に対し、一層の御理解と御支援を賜りますよう、衷心よりお願い申し上げまし

て、令和4年度の施政方針とさせていただきます。